Contaoの著作権表記の削除

(Contao公式サイトの記事: Removing the Contao copyright noticeの翻訳です。)

2012年11月8日 15:21 Leo Feyer

「機能拡張」ワークグループからTristan氏とXtra氏の主導により、LGPLのライセンスが保護する範囲とContaoの著作権表記を変更または削除について、Free Software Foundation Europe (FSFE)から詳細な判断を受けました。

LGPLに限定

FSFEの判断はLGPLのライセンス条項の解釈に限定したものです。しかし、Contaoの使用はLGPLライセンスだけではなく、例えばドイツの著作権法にも従います。加えて、LGPLの条項はアメリカ合衆国を起源としたもので、他の国の法や規制に従う必要のないものです。

従ってFSFEの判断を法的な助言としては受け入れることはできません。

行わなければならない区別

LGPLがライセンス条項で著作物の作成者の著作権表記の変更や削除をしてはならないと述べていることに疑う余地はありません。極めて重要な論点は何が著作物の一部で、何はそうではないかです。

Contaoのバックエンドは、CMSのグラフィカルなユーザーインターフェイスで明らかに著作物の一部です。LGPLのライセンス状況の適用対象であって、著作権表記は変更も削除も行ってはなりません。特に、Contaoのログイン画面に表示されている著作権表記はこれらの条項で保護されていて、削除やCSSで非表示にしてはなりません。

一方Contaoのフロントエンドは、Contaoで作成したウェブサイトのHTMLのマークアップを生成したもので、FSFEによれば別の成果物で、Contaoの著作物の一部ではありません。従って、ここではLGPLのライセンス状況は適用対象とはならず、著作権表記の削除を禁止できる法的根拠になりません。

それで今までの前提と対照的に、*生成した*フロントエンドのウェブサイトのソースコードから著作権表記を削除することは、少なくともLGPLについては認めらることになります。

著作権表記の目的

ウェブサイトのソースコードの表示されない著作権表記は、Contaoのプロジェクトをさらに普及させるのに役立ちます。CMSをまだ知らない人々を対象にしています。

例えばウェブサイトを解析する企業で、たまたまContaoの表記を見てプロジェクトに気づいてくれそうです。さらにContaoを製品ラインに加えてクライアントに提案して、クライアントもContaoを知ることになるかもしれません。同じ結果を導く手段として、例えばこの企業に届くかもしれない広告を出すがありますが、より大きな努力と保守といった負担が必要でしょう。

しかし、著作権表記は我々にもサイトの運営者のどちらにも負担をかけずにContaoに巨大な効果が出せ、マーケッティングに費やす必要のなくなった人力とお金を代わりにContaoのさらなる開発に使用できるでしょう。

著作権表記の削除

もちろん、誰もがウェブサイトのマークアップに著作権表記を欲しがっているわけではないことは理解しています。そして、少なくともLGPLのライセンス条項によれば、著作権表記の削除を拒否する権利を持たないことも理解しています。

このため、今後は生成したフロントエンドのウェブサイトにソースコードに著作権表記を含めることを中止します。しかし、これはフロントエンドにだけで、LGPLで議論の余地なく保護されているCMSのグラフィカルユーザーインターフェイスであるバックエンドには明確に適用しません。バックエンドやContaoのPHPファイルにある著作権表記を削除するには引き続き商用ライセンスが必要です。

自動的に著作権表記を追加するコードを次のバージョン(2.11.7、3.0.1、3.1.beta)のContaoで削除します。代わりに"fe_page"のテンプレートにmeta生成するタグを追加します。しかし、このタグはテンプレートファイルを調整して永続的に削除できますし、してもかまいません。

結論

将来、自動的な著作権表記がなくなったとしても多くのユーザーがmeta生成タグをそのままにするか、ウェブサイトの「法的な表示」やフッターにcontao.orgに戻るリンクを追加してプロジェクトのサポートを続けることを希望します。

この記事が私たちの動機の理解と、この種類の「広告」がContaoにとても重要なことを理解していただければ幸いです。

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