手作業によるファイルの配置
ここでは手作業によってContaoのファイルをウェブサーバーに配置する手順を説明します。
Contaoのダウンロード
Contaoの配布ファイルをダウンロードに従って入手しておきます。
ファイルの展開
ダウンロードしたファイルをウェブサーバーに配置するには2つの方法があります。
- ダウンロードしてきたPC上で展開してからウェブサーバーにアップロード
- ダウンロードしたファイルをアップロードしてウェブサーバー上で展開
後者はウェブサーバーでコマンド行によるシェルのアクセスができることが前提となります。
展開してアップロード
ファイルを展開してからアップロードする場合は以下の手順に従ってください。
- ローカルで適切なツールを使用してファイルを展開します。
- ファイルを展開すると
contao-3.5.40
というディレクトリ(フォルダー)が作成されて、その中に必要なファイルが配置されます。 contao-3.5.40
というディレクトリの内容を、階層構造を保ったままウェブサーバーのドキュメントルート(/usr/share/contao)にアップロードしてください。
階層構造を保ったままファイルをアップロードするツールについてはFileZilaといったツールが幅広い環境で利用できるでしょう。
アップロードして展開
ファイルをアップロードした後で展開するには、展開してアップロードする場合と同様な方法でcore-3.5.40.tar.gz
といったファイルをアップロードした後で、次のようなコマンドを実行して展開します。
以下はContaoの配布ファイルを一時ディレクトリ(/var/tmp
)にアップロードしてから、ウェブサーバーのドキュメントルート(/usr/share/contao
)にコピーしています。
# cd /var/tmp
# tar -xz -f contao-3.5.40.tar.gz
# (cd contao-3.5.40 && tar -c -f - .) | (cd /usr/share/contao && tar -x -f -)
# rm -fr contao-3.5.40
アクセス権の設定
Contaoが動作するには動作するWebサーバーの権限でファイルの書き込みができる必要があります。
サーバーがユーザーwww、グループwwwの権限で動作している場合の簡単な方法は以下のようになります。これで機能拡張のインストールやライブアップデートも可能となります。
VPSや専用サーバーの環境
サーバーがユーザーwww、グループwwwの権限で動作している場合の簡単な方法は以下のようになります。これで機能拡張のインストールやライブアップデートも可能となります。
# cd /usr/share/contao
# chown -R www:www .
また、次のようにディレクトリのいくつかのアクセス権を予め設定しておくのもセキュリティを高める上で良いでしょう。
# cd /usr/share/contao
# chmod 750 system/config system/logs files/templates
共有タイプのホスティングサービス
共用タイプのホスティングサービスの場合、特権ユーザー(root)による操作はできないためファイルの所有者は変更できません。多くの場合、以下のような状況ではないかと考えられます。
- アップロードしたファイルは、ホスティングサービスのユーザーの所有者となります。
- アップロードしたファイルのグループは、サーバー環境を共用するユーザーすべてで共通で、ファイルのグループに対するアクセス権をすべて禁止することで、サーバー環境を共用するユーザー間でアクセスができない状態にします。
- ウェブサーバー(Apache)またはホスティングサービスのユーザーを実効ユーザーとして、ウェブサーバーやPHPは動作します。
Contaoのライブアップデートを利用するような場合は、配置したContaoのファイルはすべてPHPから読み書きができなければなりません。このため、次のようなアクセス権の設定が必要となるでしょう。
- ディレクトリのアクセス権は0707とします。
- アップロードしたファイルのアクセス権は 0606 とします。