機能拡張リポジトリV2

以下は公式ブログの記事Extension Repository V2の翻訳となります。


機能拡張リポジトリV2

2010年6月12日 12:30 Peter Koch

Contaoの最初の安定版のリリースは(訳注: アメリカ合衆国の)独立記念日の予定なので、Contao 2.9に含まれる機能拡張(エクステンション)リポジトリの第二版について発表する時期と考えられます。(訳注: Contaoの最初の安定板のリリース、2.9.0は7月2日にリリースされています。)

機能拡張の作成、翻訳、レビューをする方に向けた変更

サーバーキャッシュ

リポジトリのサーバーは、アプリケーションレベルのキャッシュを改善して今後の機能拡張(エクステンション)の数、リリース、中央のリポジトリをアクセスするユーザー増加に備えました。バックエンドでcontao.orgで機能拡張のリストを表示すると、以前に比べてたいへん高速になっていることに気付くでしょう。時には以前のように長い時間がかかる場合があるかもしれませんが、それはキャッシュにヒットしなくてデータベース全体の検索が必要だったためです。しかし、結果の集合をページ別に表示するといった続けた問い合わせの場合は、キャッシュからはるかに高速な結果が得られるはずです。

この透過的な影響に加えて、機能拡張の作成者と翻訳者に重要な変更があります。新たに登録した変更や翻訳は、すべてのクライアントに即座に反映されず、キャッシュが再構築されるのに5分くらいまで待たなければならないかもしれません。このようなわけで、最新の変更がすぐにクライアント側に反映されないくても、それは機能拡張リポジトリが壊れているとか、誤った操作をしたためではありません。単にあなたのカフェインのレベルを調整する機会というわけです。さらに重要性の低い変更に、統計カウンターの更新には実に1時間もの待ち時間が必要といったものもあります。

機能拡張の管理

もっともはっきりとした変更は、最初の表示で各機能拡張の最新のリリースが確実にわかるようになったことです。また、各機能拡張の横にチェックボックスが用意されて、複数の機能拡張を選択できます。そして最新のリリースとの間の互換性を一度に設定できます。多数の機能拡張の作成者は、さまざまな条件でリストを並び替えできて便利になるでしょう。

その他の事項

すべてのテキストエリアの入力はTinyMCEによるWYSIWYGエディターを備え、単に機能拡張マネージャーだけではなく、レビューの編集も含まれます。翻訳マネージャーはフィルタリングのオプションが用意され、多くの機能拡張の作成者と翻訳者により良い概要を提供します。

機能拡張リスト

機能拡張のリストはタイトル、説明、リリースノートだけでなく、作成者と機能拡張の名前から単語を全文検索できるようになりました。全文検索は通常のContaoの検索と同じ動作で、単語全体を入力しなければなりません。ワイルドカード文字の*galler*のように単語の一部の検索の指定に、+-を個々の単語の存在や存在の否定の指定に使用できます。例えば、+shop -translationはshopという単語を含み、translationという単語を含まない機能拡張を探します。

既にあるタグ検索に加えて、作成者による検索も「自動補完機能」と共に用意されています。クラウド(訳注: 分散処理のクラウドではなく、タグの集合表示の意味)にすべて表示するには、リポジトリには多すぎる作成者が存在するため必要となりました。タグクラウドのコンテンツ要素をクリックすると、以前と同様に無関係なタグは削除されます。しかし、最初の機能拡張リポジトリのリリースで表示されていなかった、例えばSwfといった低いレートの関係するタグでもクラウドは埋め尽くされます。

ところで、機能拡張のリストはContaoの現在の「安定版」と互換な機能拡張だけを表示します。互換性がなかったり、活発に保守されていない機能拡張はこのようにカタログに目立って表示されなくなりました。

バックエンド

カタログは標準の設定では、インストールされたバージョンのContaoと互換性のある機能拡張だけをリストするようになりました。また、カタログは新しい全文検索を装備しています。フィルターの機能は標準の動作に適合し、それで自動的な再表示は行われなくなり、(ページ変更を除いて)再表示のボタンをクリックしなければなりません。

機能拡張マネージャーは、いくつもの機能拡張を選択するチェックボックスを備えています。そして、「選択した機能拡張を更新」のボタンをクリックして、チェックを入れた機能拡張を一度に更新できます。

互換性は、メジャーとマイナーのバージョン番号を基本に新たに評価されるようになりました。2つが一致している場合は「互換性があるはず」とします。さらに作成者が指定した範囲にマイクロバージョンが一致している場合は、機能拡張は完全に互換でテストされていると見なして「最新の状態」とします。

これまでは更新の機能は互換性があろうとなかろうと、機能拡張の最新のバージョンをインストールしていました。もはやこのようなことは起きません: 互換性があると判断された、すなわちメジャーとマイナーのバージョンが一致したリリースだけ、更新があると表示されます。互換性がないと判断されているバージョンにアップグレード(またはダウングレード)したい場合は、マネージャーの機能拡張をインストールする機能を使うことになるでしょう。(そうです、任意のバージョンをインストール機能が動作するようになっています。)

また、機能拡張を誤って更新しないように保護できるようになりました。

さらに、機能拡張をインストールする動作は以前と少し異なる動作をします。最初に入力する機能拡張の名前とタイプを正しく知っていなければならず、その後にドロップダウンリストからリリースを選択できます。正確な名前を知らない場合はとにかく調べるか、バックエンドのカタログから直接インストールしなければなりません。

プライベートな機能拡張は表示されなくなり、カタログのリストにも載らなくなったため、この変更は必要となりました。このように、プライベートな機能拡張は、その正確な名前と「機能拡張をインストール」の機能の知識を持った人々だけがインストールできます。もちろん、以前と同様にキーによって許可されないインストールを防ぐことで、プライベートな機能拡張はさらに保護することもできます。

まとめ

最初のリリースのフィードバックによって、機能拡張リポジトリの2度目のリリースに多くの変更が採り入れられました。これらの変更がご要望の殆んどを解決し、機能拡張の作成者、翻訳者、ユーザーとしての日々の作業の助けになることを願っています。まだ、次のメジャーリリースで処理されるチケットがキューに残っていて、もちろんフィードバックをいただければ嬉しいです。